建築実務で出てくるアルファベット略語まとめ【随時更新】

こんにちは。あいです。

この記事では、建築実務で出てくるアルファベット略語についてまとめます。

『A』から始まる略語

略語説明
A.BOLT「アンカーボルト(Anchor bolt)」の略称。
構造部材や設備等を固定するために、コンクリートに埋め込んで使用するボルト。
AD「アルミドア(Aluminium door)」の略称。
AEP「アクリルエマルションペイント」の略称。
一般的なグレードの水性塗料。
「EP」はほぼ同義。
ALC「軽量気泡コンクリート(Autoclaved light-weight concrete)」の略称。
「エーエルシー」と発音しておけば伝わります。
わざわざ正式名称を使う人はいません。
ALVS「面積、採光、換気、排煙(Area、Light、Ventilation、Smoke)」の略称。
居室で検討する必要がある項目で、確認申請図では必ず出てきます。
AS①「アスファルト(Asphalt)」の略称。

②「エアシャワー(Air shower)」の略称。
クリーンルームと呼ばれる、清潔に保つ必要のある部屋入口に設けられます。
AT「エアタイト(Air tight)」の略称。
主にドアの気密性を示します。

『B』から始まる略語

略語説明
B(梁)「小梁(Beam)」の略称。
BCP①「プレス成形角形鋼管(Box Column Press)」の略称。
鋼帯の角部を成形してから端部を溶接した鋼管。

②「事業継続計画(Business Continuity Plan)」の略称。
企業が災害や事故で被害を受けても、重要な業務が中断しない計画を示す。
一級建築士試験の計画科目でも出題されます。
BCR「ロール成形角形鋼管(Box Column Roll)」の略称。
鋼帯を一度丸めて端部を溶接してから角形に成形した鋼管。
BH「ビルドH鋼(Build H)」の略称。
規格が決められておらず、寸法を自由に決められるH鋼。
BM「ベンチマーク」の略称。
工事中に高さの基準となるもの。
主に、工事現場近くのマンホールや既設工作物が用いられる。
B.PL「ベースプレート(Base plate)」の略称。
鉄骨柱等を基礎に取り付ける際に土台となるプレート。
BTN「ボタンボルト(Button Bolt)」の略称。
ボタンボルトとは六角穴付ボルトのこと。

『C』から始まる略語

略語説明
C「面取り(Chamfer)」の略称。
C5と書くと、縦5mm、横5mmの面取り。
CB①「チェックバック(Check Back」の略称。
図面等の資料を確認してコメントを返すこと。
添付ファイルの名前の最後に「CB」と付けて返却する人もいる。

②「コンクリートブロック(Concrete Block)」の略称。

③「片持ち小梁(Cantilever beam)」の略称。
CBR「California Bearing Ratio」の略称。
一般的に「シービーアール試験」と呼ばれる。
地盤試験の一つ。
CD①「コストダウン(Cost Down)」の略称。
材料のグレードを下げる等して建物の価格を抑える手法。

②「合成樹脂製可とう電線管(Combined Duct)」の略称。
一般的に「シーディー管」と呼ばれる。
ポリエチレン製の単層構造の管で、難燃性を持たない。
CG(梁)「片持ち大梁「(Cantilever Girder)」の略称。
CHPL「縞鋼板(Checker Plate)」の略称。
突起(リブ)が付いた鋼板。
CM「コンストラクションマネジメント(Construction Management」の略称。
計画、設計の段階からプロジェクト全体を管理するマネジメント方式。
CLT「直行集成板(Cross Laminated Timber)」の略称。
ひき板(ラミナ)を直行方向に積層して作られる板状の木部材。
CON「コンクリート(Concrete)」の略称。
捨てコンクリートを捨てconと表記したりする。

『D』から始まる略語

略語説明
DC「ドアクローザー(Door Closer)」の略称。
ドア上部に付いており、ドアの閉まるスピードを調節できる。
DR「デザインレビュー(Design Review」の略称。
設計業務において、担当者以外の人で設計に問題がないか確認すること。
一級建築士試験の「施工」科目でも出題される。
DS「ダクトスペース(Duct Space)」の略称。
空調用のダクト等を通すためのスペースです。

『E』から始まる略語

略語説明
EAG「排気ダクト(Exhaust Air)」の略称。
ELC「エレクション(ピース)(Erection (piece))」の略称。
図面だとELCと書かれているが、electionだと選挙という意味になるため、
正しくはERCと思われる。
EP「エマルションペイント(EP)」の略称。
一般的なグレードの水性塗料。
「AEP」はほぼ同義。
EP-G「つや有り合成樹脂エマルションペイント」の略称。
つやがある分、EP塗装より対候性が高い。
EPS「電気配線スペース(ElectricPipeSpace)」の略称。
スペースをシャフトと読み替えても同じ意味。
電気用の配線や配管を通すためのスペース。
EV「エレベーター(elevator)」の略称。
EXP・J「エキスパンションジョイント(Expansion Joint)」の略称。
伸び縮みする継手のこと。
S造とRC造等、構造特性の異なる躯体をつなぐ際等に利用される。

『F』から始まる略語

略語説明
FEP管「可とう性電線管(Flexible Electric Pipe)」の略称。
地中埋設ケーブルの保護管などに用いられる、
硬質ポリエチレンを蛇腹状に成型した管。
メーカーによって名称が異なり、エフレックス等がある。
FG(梁)「地中大梁(Footing Girder)」の略称。
FIX窓「はめ殺し窓(Fix Window)」の略称。
開閉ができず、壁にはめ込まれて固定される窓。
FLG「フランジ(flange)」の略称。
H形鋼等において、ウェブを挟み込んでいる箇所。上フランジと下フランジがある。
FWG「網入型板ガラス(Figured Wire Glass)」の略称。
防火ガラスとして利用される。
型板ガラスは反対側が透けて見える、いわゆる透明ガラス。

『G』から始まる略語

略語説明
G(梁)「大梁(Girder)」の略称。
GB-D「化粧石膏ボード(Gypsum Board-Decorated)」の略称。
GB-R「石膏ボード(Gypsum Board-Regular Type)」の略称。
「PB」と同義。
GB-S「シージング石膏ボード(Gypsum Sheathing board)」の略称。
防水加工がされている石膏ボード。
GB-St「構造用石膏ボード(Fire-Resistant Gypsum Board-Structure Type)」の略称。
GL「地盤面(Grand Line)」の略称。
建築基準法上での建築物の高さは平均GLからの高さとなる。
GP「つや有り合成樹脂エマルションペイント塗り」の略称。
「EP-G」と同義。
GW「グラスウール(Glass Wool)」の略称。
断熱材や吸音・防音材としてよく使われる。

『H』から始まる略語

略語説明
HB「耐風梁」の略称。
Hは何の略か不明だが、H形鋼を横使いすることを強調するためと考える。
HIVP「耐衝撃硬質ポリ塩化ビニル管」の略称。
「VP管」に強度を持たせたビニル管。
HL仕上げ「ヘアライン仕上げ(Hair Line Finish)」の略称。
金属の表面処理方法の一つ。
単一方向に細い線上の傷を付ける表面仕上げ。
HTB「ハイテンションボルト(High Strength Bolt)」の略称。
鉄骨の継手等で使用するボルト。

『K』から始まる略語

略語説明
KBM「仮ベンチマーク」の略称。
施工上、工事中に高さの基準として仮に設けるベンチマークのこと。

『L』から始まる略語

略語説明
LGS「軽量鉄骨(Light Gauge Steel)」の略称。
石膏ボード等を貼るための下地材として利用される。
LSD「軽量鋼製ドア(Light Steel Door)」の略称。
「PD」と同義。

『M』から始まる略語

略語説明
MB「メーターボックス(Meter Box)」の略称。
電気、水道、ガス等のメーター収納している場所のこと。
MH「マシンハッチ(Machine Hatch)」の略称。
機器搬入用の開口。壁や床に取り付けられる。

『O』から始まる略語

略語説明
OA①「給気ダクト(Outdoor Air)」の略称。
 「OAG」と同義。
②「オフィスオートメーション(Office Automation)」の略称。
 建築では「OAフロア」として、床上の配線用の空間を指す。
OAG「給気ダクト(Outdoor Air)」の略称。
「OA」①と同義。

『P』から始まる略語

略語説明
PB「石膏ボード(Plaster Board)」の略称。
「GB」と同義。
Pコン「プラスチックコーン(Plastic Cone)」の略称。
コンはコンクリートではない点に注意。
PD「鋼製軽量ドア」の略称。
「LSD」と同義。
PF「塔屋階(Penthouse Floor)」の略称。
PH「ペントハウス(Penthouse)」の略称。
ペントハウスとは建物最上階の小屋や塔屋のこと。
PHC杭「プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭
(Pretensioned Spun High Strength Concrete Piles)」の略称。
PM「プロジェクトマネジメント(Project Management」の略称。
構想、企画の段階からプロジェクト全体を管理するマネジメント方式。
PN「プラントノース(Plant North)」の略称。
設計上、便宜的に定める北方向のこと。
PR「パイプラック(Pipe Rack)」の略称。
PS「パイプスペース(Pipe Space)」の略称。
スペースをシャフトと読み替えても同じ意味。
給排水管等の配管が通るスペース。
PWG「磨き網入ガラス(Polished Wire Glass)」の略称。
防火ガラスとして利用される。
磨きガラスは反対側が透けて見えないガラス。

『Q』から始まる略語

略語説明
QB「キュービクル式高圧受電設備(Cubicle)」の略称。
発電所から送られてくる高圧電気を100Vや200Vに変換する装置。

『S』から始まる略語

略語説明
SD「鋼製ドア(Steel Door)」の略称。
SGP「配管用炭素鋼鋼管(Steel Gas Pipe)」の略称。
通称「白管」は亜鉛めっきあり、通称「黒管」は亜鉛めっきなし。
SOP「合成樹脂調合ペイント」の略称。
施工性、価格制に優れるが、対候性が低い塗料。
STK「一般構造用炭素鋼鋼管(Steel Tube構造)」の略称。
SUS「ステンレス(Steel Use Stainless)」の略称。
SUS304シリーズが一般的。
SV「低圧線用ビニル外装銅ケーブル」の略称。
「VVR」と同義。

『T』から始まる略語

略語説明
t「厚み(Thickness)」の略称。
アルファベット略称の直後に書いてあると紛らわしい。
例)PDt12.5は「12.5mm厚の石膏ボード」を意味する。
TB「ターンバックル(Turnbuckle)」の略称。
ワイヤー等に張力を加えるための器具。
ブレース等に使用される。

『U』から始まる略語

略語説明
2-UE「2液形ポリウレタンエナメル塗装」の略称。
コストと性能のバランスが良いウレタン塗料。

『V』から始まる略語

略語説明
VE「バリューエンジニアリング(Value Engineering)」の略称。
性能や価値を下げずにコストダウンを図ること。
一級建築士試験の「計画」や「施工」科目でも出題される。
VS側溝「自由勾配側溝(Variable Slope)」の略称。
「可変側溝」とも呼ばれる。
VP「硬質ポリ塩化ビニル管」の略称。
「VU」より厚肉のパイプ。
VU「硬質ポリ塩化ビニル管」の略称。
薄肉管で、主に排水管に用いられる。
VVR「ビニル絶縁ビニルシースケーブル(Vinyl Insulated Vinyl Sheathed Round-type Cable)」の略称。
「SV」と同義。

建築実務で出てくるアルファベット略語のまとめ

本記事では、建築実務で出てくるアルファベット略語についてまとめました。

ある程度建築実務に携われば知っていて当たり前のようなものでも、新入社員だと覚える略語が多すぎて苦労すると思います。

実際に私が働いて出会った略語は随時更新していく予定ですので、ぜひ参考にしてみてください。

それでは。