こんにちは。あいです。
一級建築士の試験勉強はいかがでしょうか。
一級建築士試験では学科試験が終わるとすぐに設計製図試験に向けた準備が始まります。
設計製図試験の準備では何よりもまず製図道具を揃えなければいけませんが、限られた勉強時間の中で道具探しに時間を費やすのはナンセンスです。
この記事では、どんな製図道具が必要なのか、同じ製図道具でもどの製品がおすすめなのかを解説します。
必要な製図道具の考え方
最低限必要な道具はシャーペンと消しゴムだけ!
極端な話、受験票の他にシャーペンと消しゴムさえあれば受験はできます。
なぜなら、試験当日の注意事項には下記のように記載されているためです。
a 必ず携行するもの
受験票、黒鉛筆(HB又はB程度、シャープペンシルを含む。)、消しゴム
出典:公益財団法人建築技術教育普及センター
製図板や定規は受験に当たって、なくても良いものとなっています。
他の道具は作図を効率化させるためのもの!
もちろんシャーペンと消しゴムさえ揃えれば良いというわけではありません。
設計製図試験は最終的には時間との闘いになります。
一分一秒が重要となるこの試験では、最適な製図道具を用いて、いかに効率よく作図を進めていくかが重要となります。
ただし、あまりに多くの道具を使いすぎると以下のようなデメリットがあります。
・道具の持ち替えで時間をロスする
・狭い作図スペースでじゃまになる
使用する道具を増やして製図時間が長くかかってしまっては本末転倒です。
最低限の道具で最大限の効率を求める必要があります。
試験と練習では道具を使い分ける!
試験本番では必要最低限の道具を厳選して準備します。
しかし、試験本番では不要もしくは携行できないものでも作図の練習中ではあった方が良い道具が多々あります。
これらの道具も組み合わせてることで、試験勉強の効率を高めることができます。
試験本番で必要な道具とおすすめ製品
この章では、試験本番で必要な道具とおすすめ製品を紹介します。
【製図板】ドラパス A2平行定規 ドラパスボード DXM-601
製図板については、以下の点を満たしていれば何でも良いです。
・平行定規は水平線を引くための定規のみが付いているものに限る
垂直線や角度線を引くための定規が装着されていると持ち込み禁止です。
・大きさは45cm×60cm程度(A2用)
高校や大学で購入したものだと規格外のことがあるため要注意です。
・製図板の傾斜角度は30度以下
製図板の裏に付属しているスタンドの高さは要確認です。
製図道具の中で最も高価な道具が製図板です。
もし既受験者から貰える機会があればありがたく頂戴するのも手です。
【シャープペンシル】ぺんてる シャープペンシル タフ 0.9mm
このシャーペンの最大のメリットとして、長さ約3cmもある消しゴムが付属されています。
シャーペン先端のガイドパイプも長めに確保されており、製図に特化した製品と言っても過言ではありません。
正直このシャーペンがあれば消しゴムは不要です。
私は芯0.9mm、濃さ2Bで使用していましたが、多少筆圧が弱くても十分な濃さを確保できておすすめです。
ちなみに文字はこのシャーペンの0.5mmタイプを使用していました。
詰め替え用の消しゴムも購入しておくと安心です。
シャーペンについては以下の記事でより詳しく紹介させていただいています。
こんにちは。あいです。 この記事では、一級建築士製図試験のシャーペンの選び方について解説します。 シャー芯の太さについて 太さについては、0.5mm、0.7mm、0.9mmのいずれかが良いと思います。 細いシャーペンだと …
【消しゴム】トンボ鉛筆 MONO モノダストキャッチ
消しカスがまとまり、サイズが小さめの製品がおすすめです。
普段使っている消しゴムでお気に入りがあればそれを使用していただいて問題ありません。
【三角定規】バンコ 三角定規45°テンプレートプラス
三角定規はこれ一択と言えるほど高性能な製品です。
三角定規とテンプレートが一体となっているため、単純に道具を一つ減らすことができます。
平行定規に沿わせて使用することで、柱型を描く時にも便利です。
マストアイテムの一つですが、以下の2点には注意が必要です。
・使用禁止になる可能性がある。
真偽は不明ですが、私が聞いた話だと、どうも「取っ手が付いている」点に問題があるみたいです。
バンコ株式会社の公式ホームページにも注意書きがされています。
受験生の大半が使用している製品のため、急に使用禁止にするような嫌がらせはないと思いますが、一応は気にしておいても良いかもしれません。
・学科試験直後は入手が困難
私が受験した年では、Amazonにて入荷約一ヶ月待ちになっていました。多少勇気がいりますが、学科試験が終わる前に購入しておいた方が良いかもしれません。
ちなみに、N学院だと入学時に購入を斡旋してもらえました。
【蛍光マーカー】ぺんてる ノック式 ハンディラインS 5色セット
蛍光マーカーは問題文読み取りの際に使用します。
少しでも作業効率を高めるためにノック式がおすすめです。
使用する色について、無駄を省く意味で試験本番では多くても2色以内の使用を推奨します。
ただし、作図のゾーニング練習ではある程度色の種類があった方が良いので、初めから5色セットの購入をおすすめします。
【ドラフティングテープ】ドラパス 製図用テープ 12mm×18m
ドラフティングテープは製図用紙を製図板に固定するために使用します。
程よい粘着力で、製図用紙がずれることなく、かつ剥がす際にも用紙を傷めることはありません。
補足ですが、作図中に製図用紙がずれると時間のロスが大きいので、マグネットシートによる作図用紙の固定は非推奨です。
【電卓】カシオ 関数電卓 fx-375ESA-N
電卓は延床面積や部屋面積を算出するために使用します。
計算機能として加減乗除ができれば問題ありません。
関数電卓をおすすめしているのは、計算式を確認しながら入力ができる点です。
試験中に検算は必須作業ですが、関数電卓を使用することで効率化が図れます。
【三角スケール】ドラパス 三角スケール 一般用 プラスチック製 30cm 副尺付
三角スケールは基準線が正しい位置で引けているか確認するために使用します。
外壁を描いている段階で基準線がずれていたことに気付いて描き直し、、、ということはままあります。
試験本番でこのようなことにならないよう、基準線の確認は重要となってきます。
問題用紙には5mm各のマスが書かれているため、マスを数えて確認という方法であれば三角スケールは不要です。
あまり三角スケールを使い慣れていない方はマスを数える方が道具も減らせて良いかと思います。
試験勉強中に必要な道具とおすすめ製品
この章では、試験勉強中に使用することで勉強を効率化できる道具とおすすめ製品を紹介します。
【ストップウォッチ】Canon キッチンタイマー CT-40-WH
かなりシビアな時間管理が求められる試験のため、ストップウォッチは勉強に当たって必須アイテムです。
おすすめしているキッチンタイマーはストップウォッチ機能はもちろんのこと、卓上型で画面が見やすく、消音機能が付いているためどこでも安心して使用できるためおすすめです。
スマホのアプリでストップウォッチを代用することはできるのですが、操作するたびにスマホを開かなければならないのは結構手間です。
【蛍光マーカー】ぺんてる ノック式 ハンディラインS 5色セット
試験本番で必要な道具でも少し解説しましたが、試験勉強中は5色用意することでゾーニングの勉強を効率化することができます。
使用方法としては、模範解答及び自分の解答図面を各ゾーンごとに色分けして囲みます。
こうすることで視覚的にゾーンが適切にまとまっているかどうかが確認できます。
もしゾーニングが上手くできていなければ色分けがぐちゃぐちゃになります。
参考までに、私が使用していた色分けは以下の通りです。
桃色:メイン部門①
橙色:メイン部門②
水色:管理ゾーン
黄色:共用ゾーン
緑色:設備配管
【ダブルクリップ】25mmダブルクリップ
クリップは図面を整理するために使用します。
問題用紙、解答用紙はA2サイズとかなり大きいため、勉強が進むにつれて整理が大変になってきます。
各問題ごとにクリップでまとめておくと、後で見返すときも手軽にできておすすめです。
好みで持っていても良い道具
この章では、私自身はあまり必要性を感じなかったものの、好みで持っていても良い道具を紹介します。
【テンプレート】
テンプレートについては、試験本番で必要な道具で紹介したバンコのテンプレート付き三角定規があれば不要です。
バンコが使用禁止になる可能性を考慮して保険として持っておく程度かと思います。
【勾配定規】
屋根に勾配が必要な問題で使用します。
一級建築士の製図試験では基本的にRC造で勾配のない屋根(陸屋根)で良い、かつもし勾配の指定があっても解答用紙のマスを数えれば勾配屋根は特に問題なく作図できます。
わざわざ準備する必要性は少ないです。
【製図用ブラシ】
消しカスを払うために使用します。
確かに製図用ブラシを使用した方が多少なりとも図面はきれいに作成できるのですが、ブラシを使用する時間がもったいないです。
【コンパス】
テンプレートでは対応できないような円を描くときに使用します。
まずそのような状況があまりなく、解答用紙のマスに合わせてフリーハンドで描けば済む問題なのでそこまで需要はないです。
【ペン立て】
製図道具をまとめるために使用します。
そもそもペン立てを置くスペースがもったいないこと、ペン立てが必要なほど製図道具を持ってきても持て余すだけという考えからあまりおすすめはしません。
製図道具のまとめ
本記事では、一級建築士製図試験でどんな製図道具が必要なのかについて解説しました。
一分一秒が重要となる製図試験では、必要な時に必要な道具を用いて、いかに効率良く作図を進めていくかが重要となります。
ただし、製図道具については、単純な効率だけでなく好みの問題も大きく絡んできます。
ぜひこの記事を参考に、自分に合った製図道具を見つけていただければ幸いです。
それでは。